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家を探すとき内見や展示場訪問などで、家内に入り手で触れて目で見てみることはとても大切ですが、実際に住んでみる「試住」というサービスがあることをご存知ですか?
「本格的に住む前に試しに住んでみたい」「実際に生活をしてから住む場所を決めたい」そんな希望を叶えてくれる試住はどんなものなのでしょうか。
そこで今回は、地方移住前「試住」のススメについてと、試住のメリットやデメリットそして体験談も紹介していきます。
もくじ
試住とは?2つのパターン別に解説
試住(タメスム)とは、お試しとして実際にその場所に住んでみることです。
「試着」や「試乗」と同じ定義となり、一時的に暮らしを体験することを試住と言います。
試住には「賃貸後に契約」する方法と、「試しにその場に住んでみる」という2種類のパターンがあります。
この2つの仕組みについて詳しくみていきましょう。
➀購入や賃貸する前段階での試住
気になる物件を試しに賃貸借契約してみるという方法があります。
まずはお試しとして一定期間賃貸借契約を結び、気に入らなければ賃貸借契約を解除して、気に入った場合は購入するという方法です。
この試住の特徴は、一定期間支払い続けた賃料はそのまま購入金額に充てられる契約で、建物譲渡特約付借地権の簡易版のようなイメージとなります。
建物譲渡特約付借地権とは、30年間賃貸した後借地権が消滅するという定期借地権のひとつです。
賃貸後に購入するという試住方法は、売買と比較すると契約時に資金が少なくて済むため、経済面で非常に便利な試住と言えます。
➁エリアで居住することを体験する試住
もうひとつの試住は、希望エリアに住んでみるという方法です。
こちらは建物を試すというよりも場所を試すという試住になります。
あらかじめ用意された試住施設に住むため、売買契約や賃貸借契約は必要ありません。
利用料を支払い一定期間宿泊という形を取るためどちらかと言えば民泊に近いイメージです。
利用料は施設により異なりますが、平均すると1日千円程度で、最大で1カ月間宿泊できます。
決められた期間地域に在住してみて、気候や風習、周辺施設が自分のライフスタイルに合うかどうか試してみましょう。
地方移住前に試住するメリット・デメリット
試しに住んでみる試住は、地方移住者にとって便利なサービスです。
「地方に住みたいけれど、実際にその土地に合うかどうかわからない」という不安を抱えている人にとって、試しに住んでみるという試住は画期的なサービスに思われます。
一見メリットばかりしかないように思える試住ですが、注意しなければいけないデメリットはあるのでしょうか。
そこで地方移住者向けに試住するメリット・デメリットを紹介していきます。
移住前に試住するメリット
移住を決める前に試住するメリットは、その地域の暮らしを体験できるという点です。
気候の変化や食文化は、1泊程度であれば気にならなかったり我慢したりできますが、一定期間暮らしてみて「やっぱり合わない」と感じることもあるかもしれません。
実際に地方移住を経験した人が「移住に失敗した」と感じた点が、「田舎に憧れたが想像以上に不便だった」「バカンスと生活は全く違った」という理想と現実とのギャップです。
滅多に行かない場所は良く見えても、実際に住むとなると話が違うと感じてしまうかもしれません。
このような事態に陥らないためにも、試住でその地域の暮らしを体験し「やっぱりここがいいな」と感じたら移住計画を進めていく方がいいでしょう。
移住前に試住するデメリット
反対に、試住をするデメリットと言えば「試住期間中の仕事や資金はどうするのか」という点です。
試住は一定期間住んでこそ、その地域のことがわかるのであって、試住期間があまりにも短いとただの宿泊で終わってしまいます。
単身者であれば休暇期間を調整したり貯金を切り崩したりして試住へ臨むことができますが、家庭がある場合は家族の都合を調整しなければいけません。
また家族のひとりが試住で「ここなら大丈夫」と納得できても、他の家族が生活できるわけでもないため、独断での試住は危険です。
以上のことから、試住をするときは移住する時以上に計画を練る必要があると言えます。
「どうしても試住してみたい」と思った時は、試住中の貯金や仕事をどうするのかというライフプランを練ったうえで、家族の理解と協力を得ることから始めてみましょう。
microstayを使えば簡単に試住できる!
microstay(マイクロステイ)という試住マッチングサイトをご存知でしょうか。
microstayは地域の貸家と試住希望者を結ぶためのサービスを提供しています。
一般の宿泊検索サイトと異なり、microstayは一時的な宿泊と同時に購入も検討できる物件を探すことが可能です。
ここからは、試住に特化したmicrostayの活用方法やシステムについて紹介していきます。
microstayの活用方法
microstayでは、エリアごとに試住できる物件が掲載されています。
microstayでは「生活してみること」が目的の試住先を探すため、ホテルや旅館のようなルームサービスはついていません。
このことは、試住希望者側やそして家を売却したい人にも大きなメリットがあります。
双方にとって利点があるmicrostayの活用方法を、それぞれの視点から解説していきます。
試住希望者側の活用方法
microstayには特別なサービスはなく、日用品や衣類などはすべて利用者が持参し、生活時に出たゴミや不要品の処理も自分たちで行う流れです。
ちょっと不便に感じるかもしれませんが、これにより、リアルな日常生活を体験することができます。
ただし、microstayのスタッフや宿泊先の大家さんとコミュニケーションを取ることが可能です。
試住を辞めたい、試住ではなく宿泊している物件を買取たい場合など、いつでも相談することができます。
家を売却したい人の活用方法
microstayは、該当地域で「家を売りたい」と思っている売主にも大きなメリットがあります。
試住で一時的に住んでもらうことは、内見よりも効果的に売却アピールすることが可能です。
また売却できない期間中、空室のままにしておけば利益があがらず、維持費がかかってしまいます。
microstayでは、一時的に賃料が発生するため、このような空白の期間も有効的に活用することが可能です。
話題性のある試住に物件を登録することで、大々的に売却物件を宣伝できるため、空家を持て余している場合は、試住物件への登録を検討してみてはいかがでしょうか。
試住で必要となる一時使用目的についての注意点
試住希望者はエリアと試住してみたい物件を選択し、「一時使用目的による建物賃貸借契約書」を締結するという流れとなりますが、一時使用目的とは一体どんな契約でしょうか。
試住でトラブルが起こらないよう、少し不動産の法律のお話をします。
試住も正式な賃貸借契約を締結することになりますが、一般的な賃貸借契約とは少し違うため、注意が必要です。
契約種別 | 契約期間満了後 | 書面での契約 |
一時使用目的賃貸借契約 | 契約は終了する | 不要 |
普通賃貸借契約 | 契約は終了しない | 場合によっては必要 |
上記の表をみてわかるように、試住で使用される一時使用目的賃貸借契約は、「〇月〇日に契約が終了します」と契約した場合、借主が「出て行かない!」と言い張っても原則としてそのまま契約は終了します。
反対に普通賃貸借契約の場合は、契約期間が満了しても、借主が「出て行かない!」と言い張った場合、借主が家賃滞納や迷惑行為を働いていなければ、オーナーは借主を追い出すことができません。
つまり、普通賃貸借契約は借主にとってある程度融通が効きますが、一時使用目的賃貸借契約の場合は契約期間が満了した場合は契約書通りに行動する必要があります。
ただし一時使用目的賃貸借契約でも、新たに契約を交わしたり、売買契約に進むことはできます。
あくまでも契約期間中の注意点として、この点だけを考慮し、契約に臨みましょう。
microstayが対応しているエリア
microstayが対応しているエリアは、まだ限定されています。
2020年現在、microstayで試住ができるエリアは以下になるので、エリア検索するときの参考にしてください。
対応エリア | 登録物件所在地 |
神奈川県鎌倉市 | ・鎌倉市材木座6丁目の古民家 |
神奈川県三浦郡葉山町 | ・三浦郡葉山町下山口の古民家 |
神奈川県横須賀市秋谷 | ・横須賀市秋谷1丁目のモダン住宅
・横須賀市秋谷2丁目の古民家 |
福岡県糸島市 | ・糸島市志摩芥屋1037-1の宿泊施設 |
上記の登録物件には、「試住物件」「購入可能物件」の2種類があります。希望のカテゴリから気になる物件を選択しましょう。
今後は茅ヶ崎エリアも対応する予定となっています。
該当地域が拡大していくのが楽しみですね。
microstayを使って実際に生活を体験した人たちの声
移住希望者にとってmicrostayは画期的なシステムですが、実際に利用した人はどんな感想を持ったのでしょうか。
そこで、microstayを利用した人たちの体験談をわかりやすくまとめてみました。
microstayを利用した人の体験談
- ・古民家だけどとても快適に過ごすことができた
- ・趣のある古い家でどこか懐かしい思いを感じながら生活できた
- ・自転車を持っていたので近所を散策できた
- ・住んでみたいと思った地域がmicrostayに対応してたので興奮した
実際に利用した人の体験談をみると、快適な生活を送れている人が多いようです。
地域のことを良く知るために、車以外にも自転車などゆっくり周囲を観察できる乗り物もおすすめです。
まとめ
試住は、その言葉通り「試しに住んでみる」行為と関連サービスの総称です。
試住には、物件に住んでみること、希望地に試しに住んでみるという2通りの方法があります。
物件に住んでみる試住は、賃貸借契約後に希望があれば売買契約を交わすことが可能です。
一方で、希望地に住んでみる試住は、宿泊施設に一定期間滞在し、その土地に馴染めるかどうか生活してみることができます。
このような取り組みは、様々な団体で行われ始めていますが、代表的なサービスはmicrostayというWEBサイトが有名です。
まだまだ対象となるエリアは多くはありませんが、移住希望している人は本格的に拠点を移す前に、試住を利用してみてはいかがでしょうか。